暴落時に強い株と日本円を組み合わせたポートフォリオの効率的な運用方法

  • 2019年3月29日
  • 2019年3月26日
  • 投資

私は資産運用において、いかにして暴落時に備えるかが重要と考えております。

なぜなら景気が好調なときにいくら良いパフォーマンスを上げても株価暴落時にうまく対応できないと、それまでの利益を暴落により失うどころか、一気に含み損を抱えることだって珍しくないからです。

最近あった株価暴落シーンといえば2007年から2009年にかけてのリーマンショックが記憶に新しいかと思います。

私の記事にでも記載していますが、リーマンショック時はまさに相場は悪夢のようで、世論は極めて総悲観でした。

株価が暴落・急落したときに買えるか?リーマンショックの経験から検証

そして私はこのリーマンショックのような株価暴落シーンをいかにして切り抜けるかを重点的に考えたポートフォリオを模索しており、その中で特に日本円が暴落時に非常に有用であると判断しています。

※過去記事でこれについて言及しています。ご興味があればご覧になってください。

株価暴落でも失敗しない資産運用方法は日本円を組み込むこと

しかし、投資家の方であれば、資産を日本円で持っておくのは利子もわずかですし、お金を遊ばせているのと同じで非常にもったいないと感じられることだと思います。

実は私も日本円を持っておくことは、もったいないと考えている投資家のうちの1人で、日本円をポートフォリオに組み込むにはかなり抵抗がありました。

しかし、リーマンショック時の世界同時株安の状況下で、株も債券もありとあらゆる資産が下がった下表のような現実に直面すると、株価暴落時に円高になる日本円は株価暴落時に大きな守り神になると考えており、日本円は是非ポートフォリオに組み込むでおくべきだと私は考えています。

リーマンショック 株 債券 REIT 各アセットのパフォーマンス

それを受けて今回は、株価暴落時に備えて資産の一部を日本円を持つことは受け入れることとし、この日本円を組み合わせたポートフォリオの効率的な運用方法について考えてみたいと思います。

株式と日本円のポートフォリオの最適割合は7:3と判断

まず株式と日本円の割合を考えてみたいと思います。

株式と債券の場合、黄金比は6:4とも言われます。

これについて詳しい説明をすると長くなるので割愛しますが、簡単に言うと、これまでの歴史で株式100%のポートフォリオと株式:債券=6:4のポートフォリオを比べたときに、株式:債券=6:4のポートフォリオは株式100%のポートフォリオと遜色ないリターンが見込まれるうえに、リスクがかなり低減されるということが明らかになっています。それゆえに株と債券の黄金比率は6:4と言われています。

これにならって株式と日本円の割合を考えると、ざっくり株と日本円の比率は8:2~7:3ぐらいが妥当なのではないでしょうか。債券は株価暴落時には株式よりも値戻りが早いとはいえある程度下落しますが、日本円は株価暴落時には逆に上昇する(円高になる)傾向にあるため、債券よりも割合は少なくて良いと考えます。

それに債券ならキャピタルゲインの他、インカムゲインもありますが、日本円の場合はほとんど利子がつかないためあまりポートフォリオに占める割合を大きくし過ぎると、単純にリターンが悪くなります。

かといって日本円の占める割合を少なくし過ぎると、暴落時に安くなった株を買い増しする資金が足りなくなるので、最低2割は必要だと考えます。

よって、株と日本円の割合は8:2~7:3の割合で保有するのが良いと私は考えております。そして、私の場合はリスク許容度があまり高くないので、7:3の割合で今現在運用しています。

株式と日本円のポートフォリオは株式と債券よりも取引手数料・税金面で有利

株式と日本円のポートフォリオは管理が楽なうえに、取引手数料や税金面で有利になります。

まず、ポートフォリオを維持するためには定期的に最適な割合に調整するリバランスが必要ですが、株式と日本円の場合は株の方だけを売り買いして調整するだけですので、管理が簡単です。

例えば、株式と日本円が7:3のポートフォリオを組んでいたとして、株が値上がりし、日本円との割合が8:2になった場合は、株を売却して7:3に調整すればよいですし、逆に株が値下がりして株式と日本円が6:4になった場合は、株を買い増しすれば良いだけです。

一方、株と債券=7:3のポートフォリオの場合は、株式が値上がりして、株:債券が8:2になった時は、株を売り、その株を売った資金で債券を買って調整する必要がありますので、株と日本円のポートフォリオと比べ取引手数料が2倍かかりますし、何より手間がかかります。

それだけでなく、株と日本円のポートフォリオは税金面でも有利です。

これもリバランスの際の話になりますが、株と債券のリバランスの場合は、その割合を維持しようとすると、どうしても値上がりして利益が出ている方を売って、損失を出している方を買う必要が出てきます。そのため、売却時には利益が出ているので利益に対して約20%の税金がかかってきます。

これは、ポートフォリオ全体で利益が出ている時は良いのですが、トータルで利益が出ていない場合にも、ポートフォリオを維持するためには株か債券どちらか利益が出た方を売る必要が出てくるので、一時的な利益に対して税金を払わなければならないということになります。

つまり、ポートフォリオ自体は含み損なのに一時的なポートフォリオ調整のために生じた見かけの利益に対して税金を取られるということになるので、これが結構精神的にも金銭的にも辛いです。

その点、株と日本円のポートフォリオの場合、株の割合が減っているときは、日本円で買い増せばよいだけなので、売却益は株が利益を出している時だけになります。

つまりポートフォリオ全体に利益が出ている場合のみに税金を払うことになるので、精神的にも管理しやすいポートフォリオといえます。

株と日本円のポートフォリオの肝は日本円をIPO資金としてうまく使うこと

このポートフォリオの大きな欠点は記事中でも何度か言及していますが、日本円にリターンが見込めないことです。

何とかこの日本円をうまく活かすことができないかについて考えてみます。

資産を安全に運用するおすすめの方法3選/ただ銀行に預けておくだけではもったいない

上のリンク先の記事で詳しく触れていますが、資産を安全に運用する方法として日本国債・社債、外貨FX、IPO投資をご紹介しました。そして今回、それぞれをこのポートフォリオの日本円の置き場として使えないかについて考えてみました。

まず日本国債・社債についてですが、これについては利率は預金よりは良く、特に社債の場合は数%あるものもありますが、資金拘束期間が発生するいわゆる流動性が低い資産になるので今回のポートフォリオには組み込めません。

なぜなら資金拘束期間があると、いつ起こるか予測できない暴落時に日本円ですぐに対応できなくなるからです。

次に外貨FXですが、今回の株と日本円のポートフォリオは現金として暴落時に円高になるであろう日本円を保有することに意味があるので、外貨を持つと本末転倒です。むしろ外貨は円高により相対的に価値が下がるので株価暴落時に強いとは言えません。

そして最後はIPO投資ですが、これは抽選用に証券会社の口座に日本円を置いておくだけですので、預金と同じように翌日にでも引き出せるぐらいの流動性があります。しかもIPO投資は運任せの投資法ですが、案外利回りで考えた場合、元本保証型にしてはなかなか利回りも悪くないのです。

IPO(新規公開株)投資の利回りが予想以上に高い理由

IPO銘柄は当選すれば大きな利益が出せる

IPO投資は運任せなので、悪い年は利回り0%です。しかし、一度当選すればかなりIPO銘柄は利益が大きいので利回りが高くなります。

私は実際に、ポートフォリオ中の日本円をIPO投資用に兼用しています。その額はおよそ300万円程度です。

これは2018年の半ばから始めたのでまだあまり実績はありませんが、2018年5月ごろから2019年途中までで考えた場合、その300万をIPO抽選用に置いておき、3度当選しています。余談ですが、そのうち一度はほぼ誰もが当選したソフトバンクです。

そしてその3度当選し、すべて買いつけを行い、トータルの利益が税引き前でおよそ35万円です。300万円のIPO資金で35万円の利益ですので、約11%の利回りになります。

つまり私の2018半ば~2019年のIPO投資は11%の利回りですからかなりの好成績です。しかも2018年半ばから2019年は相場の地合いが悪く、投資家はあまり利益が出せていない相場でしたので、完全な運任せですが、その中で11%の利回りが達成できたのは驚異的ともいえます。

さらに忘れてはいけないのはIPO投資は証券会社の口座に現金を置いているだけなのでこれは元本保証型なのです。

これは私がたまたま運がよかっただけなのかもしれませんが、IPO投資の利回り計算にはもう一つ考慮できるポジティブな要素があります。

それは国内ネット証券大手であるSBI証券が実施しているIPOチャレンジポイントです。

SBI証券のIPOチャレンジポイントの価値を考慮すると更に利回りが上がる

SBI証券では、IPO抽選に参加するとIPOチャレンジポイントというのがもらえます。

SBI証券のIPO投資の抽選方法として、通常の抽選枠とは別にIPOチャレンジポイント用の抽選枠というものがあり、この抽選枠では使用IPOチャレンジポイントが多い人から順に、当選するというシステムです。

つまりこのSBI証券ではIPO抽選に参加し続けるだけでIPOチャレンジポイントが貯まり、いずれは必ずIPO銘柄が当たるということが言えます。

そしてこのIPOチャレンジポイントの単価が今だいたい1000円ちょっとぐらいですが、このチャレンジポイントは最近ややインフレぎみにあります。

というのも、近年IPO投資の人気により、チャレンジポイントの消費より配布の方が多くなり、チャレンジポイントの価値が徐々に下がってきつつあるからです。

仮に、今からSBI証券でIPO投資を始めたとしてIPOチャレンジポイントが貯まるころにチャレンジポイント単価が500円まで落ちたとして、年間80件程度IPO案件がある訳ですので、500円×80件=40000円分のポイントが貯まることになります。

これを私の日本円300万円に対する利回りに入れると、IPOチャレンジポイントだけで、約1.3%の利回りがあることになります。

元本保証でこれだけあれば充分なのですが、私の場合は日本円を300万保有しているので1.3%の利回りにとどまっているのですが、IPO投資用資金としては50万あればほとんどの銘柄に参加できます。

よって、50万円で利回りを考えるとIPOチャレンジポイント分でだいたい8%の利回りが達成できます。

つまり、SBI証券のIPOチャレンジポイントという制度がある限り、IPO投資は運が悪くても元本保証かつ割の良い投資法なのです。

まとめ 株と日本円を組み合わせたポートフォリオが攻守ともに最強かつ楽しい

私は今もなお継続して株と日本円を7:3の割合のポートフォリオ組み運用していますが、株価好調時には株が利益をだし、株価暴落時には円高の恩恵を受けた日本円で安くなった株を買えるという、攻守ともに高レベルなポートフォリオであると自負しています。

そして、リターンがほぼ0の日本円ですが、この資金をIPO投資にそのまま流用することで、運が良ければIPO当選により大きく儲けることができますし、当選しなくてもSBIチャレンジポイントにより、元本保証の割にはある程度の利回りは確保できることになります。

もちろんSBI証券のIPOチャレンジポイントという制度の永続性がひとつ懸念点にあがりますが、それを抜きにしても日本円をIPO投資用の資金として使うのは無料で数十万円当選できる宝くじに参加できるようなものですので、銀行に寝かせて置くよりも有効ですし、仮に何年かに一度当たるだけでも充分だと考えています。

そして何より、IPO投資は当たるか当たらないかのワクワク感も楽しむことができます。言い換えれば、株式投資は冷静に感情をできるだけ捨てることが重要になってきますが、IPO投資は投資の中では珍しく思いっきり感情的になれる投資法です。

そういう意味ではIPO投資は、私が今回提唱した株:日本円のポートフォリオ中の日本円の有効活用法としてだけでなく、ポートフォリオの中の「遊び」として取り入れてみるのもおもしろいかもしれません。


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