株式投資の売り時、買い時は考えない方が良い理由/長期保有のすすめ

  • 2019年3月17日
  • 2019年3月28日
  • 投資

株式投資を始められる方も、実際すでにされている方も最もいつが売り時か、いつが買い時かというのに最も神経を使われているのではないでしょうか?

過去の私は一度ポジションをもったら不安で、毎日何回も株価を確認していました。そして素人ながらも訳も分からず移動平均線やポリンジャーバンド、MACDなどのテクニカル指標を使い、毎晩確認し、売り時を探ったものです。

しかし、そういった努力はたいてい報われませんでした。私が買えば株価は下落し、私が売れば株価は上がりました。もちろんたまには利益が出るときもありますが、時には損切り、時には塩漬けにして、そんなこんなを繰り返すうちに損失だけが増えていったのも今ではいい思い出です。

私に才能がなかっただけかもしれませんが、「株価を予測する」というのは一般人には不可能とさえ思います。

それもそのはずです。株価を読めれば世の中は億万長者だらけになります。そう考えるとむしろ不可能と思うべきなのかもしれません。

株価の上昇、下落が予想できない2つの理由

理由その① 株価を形成する未来の期待値を予測するむずかしさ

詳しくは別記事で紹介していますが、株価は現在の企業の価値とその企業に対する未来への期待値で決定されます。

株価=現在の企業価値+未来の期待値

このうち、現在の企業価値はある程度、財務諸表やPBR、PER等の指標から判断できるかもしれませんが、この「未来への期待値」というのが非常にやっかいです。

なぜならば、その企業に対する期待値は人それぞれ異なるからです。

例えば任天堂を例にとると、これからはスマホゲームが主流になり、家庭用ゲーム機が苦戦するため、任天堂は将来的に株価が下がると思っている人もいれば、任天堂はニンテンドースイッチが好調でポケモンGOなどスマホゲーム業界にもうまく進出できているため、まだまだ株価は上がると思っている人もいるからです。

つまり、未来の期待値を知るには他の投資家がどう思っているかを予想しなければなりません。

なぜならば、自分が任天堂がまだまだ好調だと思って買ったとしても、他の投資家も同じように好調と思っていれば、すでにその「好調」という要因はすでに株価に反映されており、この場合、すでに未来の期待値が高い状態で買ってしまったということになるからです。

この場合、任天堂株で短期的に利益を出すには、ただ任天堂が業績が良くなるか悪くなるか判断するだけではなく、「他の投資家が予想しているよりも業績が良くなるだろう」と他の投資家よりもさらに正確に未来を予測する必要があります。

これってすごく難しいことではないでしょうか?

他人がどう考えているかなんて考えてもわからないのに、その他人の考えを推測し、更にそれよりも良くなるか悪くなるかを推測しなくてはならないということです。

短期的に利益を上げているトレーダーは瞬間的にこの判断をできている訳です。こんな神業はとてもじゃないけれど私にはできません。

理由その② 現在の株価は限りなく効率的市場仮説に近づいているから

ここで、株価についての考え方を一つご紹介します。有名なのでご存知の方も多いかと思いますが、株価はつねに効率的であるという考え方があります。これは「効率的市場仮説」と呼ばれています。

これは簡単に言うと、たとえ株価に影響を与えるニュースがあったとしても、そのニュースは即座に投資家たちに伝わり、即座に株価に反映されるという考え方です。

乱暴に言い換えると、今の株価が適正なので予測しても無駄ですよっていう説です。

この考え方は1863年に生まれ、1960年代に評価され、近年も株価の考え方として支持されている学説です。

1960年代というとまだテレビもインターネットも充分に普及していない時代です。そんな時代でもこのような考えが支持されていました。

現代はインターネットが普及し、情報が即座に誰にでも伝わる時代です。少なくとも1960年代よりも市場は効率的になっていると考えて間違いないです。もっと極端に言えばインサイダー情報以外の情報はほぼ市場に即座に広まると思っても良いぐらい情報の平等化が進んでいます。

具体例を挙げますと、株式投資を経験されたことがある方ならお分かりになると思うのですが、2018年春にALBERTと呼ばれるビッグデータを取り扱う、いわゆる人工知能(AI)開発の企業がトヨタ自動車と資本提携するというニュースが流れました。

そのニュースが流れた直後、当時2000円台だったALBERTの株価が連日ストップ高で6000円台にまで急騰しました。報道前、あるいは報道に瞬時に反応したごくごく一部の投資家はこのニュースを聞き、2000円台で株を買えたかもしれませんが、すでに報道されたあとは6000円台でしか買えない状況になりました。

つまり、たとえビッグニュースがないかとずっとインターネットに張り付いていたとしても、報道された時にはすでにもう遅しで、自分が反応できるころにはもう株価はそのニュースを反映した価格になっているのです。

株の売り買いを考えない投資法

では、現代ではどういった投資法が有効なのでしょうか?それはずっと安心して持っていられる資産を長期保有することだと私は考えています。

ただし、長期での株価予測は短期での株価予測よりも遥かに難しいです。

皆さんの人生を想像してみれば、1年先の人生より、10年先の人生の方が遥かに予測しづらいです。予測不可能と言っても過言ではないかもしれません。

株式の長期保有も同じです。10年先に、どの企業が筆頭になっているかわかりません。日本の株式市場ではトヨタ自動車がまだ時価総額1位なのか、米国市場ではAMAZONが1位なのか、これは誰にも分りません。著名な経済アナリストにもわからないでしょう。

では、10年後どうなっているかわからない未来にどうやって投資するのでしょうか?

答えは分散投資です。

分散された投資信託こそ安心して長期保有できる資産

一般人でも投資信託を使えば簡単に分散投資できる時代になりました。

前述したようにトヨタ自動車のような超大企業の株を買っても10年後どうなっているかわかりません。ならトヨタ自動車の株、ファーストリテイリングの株、ソフトバンクの株、ソニーの株など、ありとあらゆる株を購入すれば良いのです。

もっと言えば株式市場は日本だけではありません。世界に目を向けても良いのです。日本の株式市場はせいぜい世界の株式市場の1割もありません。アメリカが5割強です。

日本にいながらも全世界の企業の株を買える投資信託もあります。

また、「いくら全世界に分散したとしても株投資だけではリーマンショックのような世界同時株安があるため不安だ」という方には株と債券を組み合わせた投資信託もあります。

昔は投資信託といえば銀行や証券会社が儲かるような商品が多かったのですが、今は選べば良い商品がいっぱいあります。

いっぱいありすぎて私は実際に90本の投資信託を積み立てています。

日本株を何銘柄も詰め込んだ投資信託、米国株を何銘柄も詰め込んだ投資信託、株じゃなく債券を詰め込んだ投資信託、不動産のREITを詰め込んだ投資信託と、良質な投資信託を選び放題な時代なのです。

本記事の前半部分で主張したように、株の短期的な売買によって利益を積み重ねていくのはハードルが高いうえに、疲弊していきます。

良質な投資信託を数年~数十年にわたって保有して資産形成をすることが、我々一般人にできる最適な投資法だと私は考えています。「


具体的にどんな投資信託が良いのかについては下記記事で紹介しています。

資産運用初心者におすすめだと考える投資信託1本 リスク別に選定

株ではなく投資信託を選ぶ理由を詳しくお知りになりたい方は下記記事で解説しています。

株式投資で株主優待・配当金をもらうのは得をするどころか損をしている理由

 

最新情報をチェックしよう!