マンションの買い時検証/現在の不動産事情からマイホームは買うべきか

  • 2019年3月18日
  • 2019年3月18日
  • 不動産

独身の際はマイホームを買う気など全然ありませんでしたが、結婚し、家族ができると賃貸住宅の質に物足りなくなり、マイホーム購入を考えられる方も多いのではないでしょうか。

そこで気になるのは「マイホームが今買い時なのか」についてです。

結論から言うと、2019年現在、マンション、一戸建てを問わず住居用物件を購入するにはいささか悪い相場状況を感じられます。

というのも、過去の価格帯と比べてたいていかなり割高になっています。では、実際にどれぐらい状況が悪いのでしょうか?

2019年のマンション価格は割高

マンション平均価格 上昇 高い 割高 2019年
首都圏マンション成約平均価格 引用:国土交通省HPより

これは国土交通省が公表している首都圏で新築マンションを購入した価格の推移なんですが、ここ5年でかなり値上がりしていることがわかります。平成24年は平均4500万程度だったものが、平成29年には5900万程度まで上昇しています。

なんと5年間で31%も値上がりしています。平成30年のデータはまだないですが、平成30年は29年よりも価格が上昇していることは間違いありません。

では、なぜこんなに価格が上がっているのでしょうか?

マンション価格が高騰している2つの理由

理由その① 原材料・人件費の高騰により物件価格が上昇

オリンピック需要により、建築需要があるため原材料が高騰しているという説が良く言われていますが、私はそうは考えていません。もちろんその影響もゼロではありませんが、原材料が高騰しているのは海外の人件費が上がっていることが大きく影響していると考えています。

建築資材の中には海外から輸入しているものも少なくありません。私は仕事柄、建築資材の価格相場をよく見ますが、5年前、10年前と比べ、価格はかなり上がっています。

そして建築材料は、木材から燃料油まで、多数の資材を輸入しています。

日本の人件費も最近こそ少しずつ上がっていますが、海外の人件費はもっと劇的に上がっています。海外の人件費が上がれば、建材の価格も上がり、それに伴い物件価格が上がるのは当然のことです。

つまり、日本の景気が良いから上がるだけでなく、海外の景気も良いからそれに伴って日本の不動産価格も高騰していると考えて良さそうです。

理由その② 金利が安いから物件価格が上がる

政府は2016年にマイナス金利を導入しました。マイナス金利とは銀行が日本銀行からお金を預けていると、金利を逆に支払わなくてはならいという制度です。

一般人感覚からすると、普通お金を預けるとわずかですが利子がもらえますよね。それが日本銀行の場合は、お金を預けると逆に金利分を支払わなくてはならないという逆のことが起きている訳です。

日本銀行は銀行が使う銀行ですから、銀行はなるべくお金を預けておきたくないので、低金利でも良いから個人に融資したがります。

そのために今の金利はかなり安値圏です。

変動金利推移 住宅ローン 固定金利
民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等) 引用:住宅金融支援機構

では、ここでなぜ金利が安くなると物件価格があがるのかというと、それは買える人が増えるからです。

例えば同じ5000万円の物件でも、金利2%では買えなかった人でも金利1%なら買えるという人が出てくるからです。

これをシミュレーションすると、

  • 物件価格5000万円、35年固定金利2%=総支払額6954万円
  • 物件価格5000万円、35年固定金利1%=総支払額5928万円

となります。上記のシミュレーションは5000万円フルローンとした場合ですが、こうすると1%違うだけで、総支払額が約1000万円近く変わってくることになります。

不動産を購入するときは元値が数千万円になりますので、このように1%の違いがかなり大きくなるものですね。

このように、金利が下がれば物件価格が高かろうが総支払額はあまり変わらなくなったりすることもあるので、需要が損なわれることはなく、物件価格がなかなか下がってこないということが言えます。

今後のマンション価格について考察!2019年マイホームは買い時なのか

では、2019年は買い時なのかについて考えてみます。物件価格自体は割高なのは間違いなさそうです。

そして、今後は安くなっていくのでしょうか?

よく言われる理屈としては日本の人口が減少するため住宅需要が少なくなっていく、とかオリンピックが終われば建築資材の価格も落ち着く、などどちらも価格が下落するといった見方が優勢のようです。

ただし、相場というのは読めないものです。しかも皮肉なことに世論とは逆の方向に行くこともよくあります。

それを踏まえて、あくまでも私の意見としては、価格は下がったとしても大きくは下がらないと考えます。

その反論内容は下記です。

反論その① 日本の人口は減っても価格は下がらない

人口減少による住宅価格が下がるというもっともらしい理屈

まず人口減少により、需要が少なくなり住宅価格が下落するという説の主張は下記のようなものです。

日本の人口は2010年以降、下落に転じ2050年には1億人を切ると言われています。2019年現在では1億2600万人(2010年では1億2800万人)の人口となっています。

つまり、すでに日本の人口はマイナスに転じており、人口は減る一方なのです。人口が減るということは当然ながら、人が住むための住居の需要も減っていくと考えられます。

そして需要が減るということは、せっかく数千万円の物件を買ったとしても価値がどんどん減っていくということになります。

しかも価値が減るだけならまだしも、住む場所を間違えると最悪ゴーストタウン化し、それに伴い商業施設等も撤退していき、周りに何もない非常に住みにくい住環境になることが懸念されます。

以上が、人口減少により価格が下がるという説の主張内容です。

果たしてこれは本当なのでしょうか?

住宅需要に大事なのは人口よりも世帯数

確かに人口は減少しますが、住宅需要に関係するのは人口ではなく世帯数です。

世帯数と人口 人口減少 世帯数増加
国勢調査から予測する人口・世帯数の未来 引用:国土交通省HPより

実は世帯数のデータを見ると、ほぼ横ばいで推移しています。これは核家族化によるものです。

今後も、この核家族化はどんどん進むと予想されるため、仮に人口が減少したとしても世帯数は今後も横並びになる可能性も充分高いと考えています。

つまり、私は人口減による住宅価格の下落はあまり期待できないと考えています。

反論その② 2020年東京オリンピック以降に建築資材や人件費は下がらない

首都圏のごく一部のオリンピック会場付近の地域ではそうかもしれませんが、その他の地域には一概にオリンピック以降に価格が下がるというのは当てはまらないと考えています。

2020年東京オリンピック後も建築費が下がらない理由

その理由は上記のマンション価格が高騰している理由のところでも簡単に説明しましたが、建築資材の価格は国内の需給だけで決まる訳ではなく、海外の経済動向もかなり大きく影響します。むしろ後者の方が大きいのではないかとさえ思っています。

日本経済はバブル期以降、失われた20年と呼ばれ、ほとんど経済成長していませんが、海外はその間どんどん経済成長しています。

経済成長しているということはその分、人件費もあがり、モノの価格も上がります。

もちろんリーマンショックのような世界的な大不況がないとは言い切れませんが、それを予測するのは不可能なので、基本的には今後も世界的に見ればほぼ確実に経済は成長していくと考えています。

つまり、私はオリンピック後も建築資材は安くならない可能性が高いと考えます。

2020年東京オリンピック後も人件費が下がらない理由

東京オリンピックにおける建設ラッシュで職人が不足しているため、人件費が高騰している。つまりオリンピックが終われば人件費は落ち着く。という意見がありますが、私はこの意見に関しても疑問です。

職人不足は建設ラッシュによる影響もなくはないですが、そもそもの職人不足の理由は高齢化によるものです。これは建築業界全体での問題になっているぐらい大きな問題です。

つまり、東京オリンピックの建設ラッシュが終わったところで、職人不足の理由はそもそも高齢化なのだから、その職人不足は改善されないと考えるのが自然です。

むしろ東京オリンピック後の方がさらに高齢化が進んでいるとも考えられますので、もっと人件費が高騰していることさえ充分にあり得ると考えています。

結論 マイホームは買いたい時が買い時

結局どっちつかずの結論で申し訳ないのですが、マイホームは買いたい時が買い時です。

2019年現在が過去より高いからといって今後やすくなるとは限らないから

たしかに2019年の不動産市況は過去と比べて割高です。しかし、割高だからといって今後も安くなるとは限りませんし、これからもっと値上がりする可能性もあります。

実際、不動産価格は私の知る限り3年前からすでに割高と言われていました。

しかし、今考えると3年前に買った人はいわゆる「勝ち組」です。今の方がもっと高くなっている訳ですから。

マイホーム購入は個人のタイミングも重要

更に、マイホーム購入の難しい点は、価格動向だけではなく、タイミングも重要です。

家電製品などであれば安くなるのを待っていれば良いのですが、マイホームは例えば子供の入学時期に合わせたり、仕事の都合に合わせたりと、どうしても安くなるまで待つというのがなかなか難しいものです。

逆に言うと、仮に5年ぐらい前にマイホームを安値で買えたからといって、2019年現在の物件価格が購入か価格より上がっているからと言って売るものでもありませんよね。売ったところでどこかには住まなければなりませんし、引っ越しの費用や労力はかなりかかります。

つまり、私たちは先の事を下手に予想しようとせず、現状の選択肢の中からベストな選択をすべきと私は考えます。

できるだけお得な時に買いたいと思うのが我々庶民の感覚ですが、各々のタイミングもありますので、「買いたい時が買い時」というのは、自宅用不動産に関して言えば、決して悪い選択ではないと私は考えるのです。

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