優待クロスで未成年口座を利用する際のメリット・デメリット

優待クロス取引は現物買い+信用売りを同値で約定させ、手数料のみで株主優待をいただこうという手法です。

通常の証券口座であれば信用取引ができますが、未成年口座では信用取引はできません。よって、未成年口座を使用した優待クロスの場合、現物取引のみの取引しかできないので、必然的に親権者名義の口座で信用売り建てする必要があります。

今回は、この際に生じるメリット・デメリットについてまとめてみました。

最大のメリット 株主優待で取得名義数が増える

言わずもがなですがこれに尽きます。資金が増えれば増えるほど優待クロスのパフォーマンスが悪くなり、特に優待閑散期はそれが顕著です。優待クロスにおいて名義数が増えることは非常に大きなメリットです。

デメリット①未成年口座を利用した優待クロスは確定申告が必要となる場合が多い

必ずしも確定申告が必要になるという訳ではありませんが、確定申告した方が余計な税金を支払うこともなりますし、損失繰り越し等できますので、異名義クロスをする場合は確定申告はするつもりで行う方が無難です。

デメリット②異証券口座クロスになるため管理が複雑になる

これは↓でも述べましたが、複数口座でクロスする際の宿命です。

優待クロスにおける異証券口座クロスのメリット・デメリット

1つの口座でやる場合、現物買い+信用売り→現渡という作業を繰り返すだけなのですが、複数口座でする場合、現物買い(A口座)+信用売り(B口座)→現物売り(A口座)+信用返済買い(B口座)とする必要があるので、かなり複雑になります。そのためきっちり管理しておかないとミスが増えます。

ちなみに私はエクセルで管理していますが、それでも毎回ミスが発生しています。人間がやることなのである程度のミスは目をつぶるしかありません

デメリット③基礎控除ラインを意識する必要がある。

未成年とはいえ基礎控除ラインを超えると納税の義務が発生する可能性があります。2020年の基礎控除は所得税が48万円、住民税が45万円ですので、これを超える利益が出た場合、うまく損失を出すか、納税するかの二択になります。

よってこの基礎控除のラインは常に意識しておく必要があります。

※税金については各々の事情で異なることがありますので、ご自身で充分に調べて納得されてから行ってください。

デメリット④未成年口座クロスでは損益が偏る危険性がある

例えばクロスした銘柄の株価が暴落し、信用売りした親口座で利益が20万、現物買いした子供名義で損失20万になった場合を考えてみましょう。
親口座の利益には税金約20%かかり、税引後利益約16万円、子供名義の口座ではそのまま損失20万になるので、税金分4万円損することになります。このままでは仮に優待クロスで1万円得したとしても、税金分の損失の方が大きくなってしまい、何のために優待クロスしているのか意味がなくなってしまいます。

残念ながら確実な対処法はありませんが、私個人の考え方としては下記に示した通りです。

優待クロスにおける未成年口座クロスの損益が偏ることへの対処法

対処法①利回りの低いものや値嵩株は未成年口座を使ったクロスをしない

利回りの低いものは上述したように株価下落の損失リスクを背負ってまでクロスする価値はないと考えています。また、値嵩株は金額も大きくなるのでその分リスクも高くなるので、よっぽど利回りが良い銘柄以外は避けるようにしています。

対処法②市場のボラティリティーが高い相場ではクロスしない

2020年でいうとコロナショックの相場がそれに当たります。1日で数%変動することも当たり前の相場だったのでこういう相場は避けておく方が無難です。とはいえ市場は読めませんし、クロス中に暴落がきてしまっては避けようがありません。

対処法③極端な株価変動を避けるため直前まで親権者名義で保有しておく

優待取得用の現物株を権利日直前まで親名義で保有しておいて、直前になってから親口座で現物売り→未成年口座で現物買いすればクロス中の価格変動を抑えることができます。
楽天証券やSBI証券には50万以内手数料無料コースがあるので、これを利用すれば無料でこの作業をすることができます。

対処法④できるだけ多くの銘柄をクロスする

統計的にn数(試行回数)を多くすれば平均化されるという考え方です。
異名義クロスをするのはリスキーだといって年間に2銘柄や3銘柄のみのクロスだけだと大きく偏る可能性がより高まると考えています。利回りが高いものを中心に異名義クロスをしていき、n数をどんどん増やしていけば統計的に収束するはずとみています

まとめ 異名義クロスはデメリットも多いものの、それを凌ぐメリットがある

以上、異名義クロスにおいてはデメリットも多いですが、名義数が増えるという大きなメリットがあります。ある程度資金に余裕のある方で、優待クロスのパフォーマンスを上げたいという方は一考の価値はあります。

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