優待クロスにおける異証券口座クロスのメリット・デメリット

優待クロス取引において、一般信用売り在庫の確保が最重要事項ですが、任意の証券口座に都合よく在庫があるとは限りません。ないときはクロスをあきらめることもあるかと思います。

その際は、異証券口座間での取引を検討されてみても良いかもしれません。今回は異証券口座クロス取引について詳しくまとめてみました。

優待クロスにおける異証券口座取引のメリット・デメリット

メリット① 証券会社の選択肢が広がる

売りと買いを同時に建てようとするとどうしても、現物余力を各証券会社にある程度もっておかなくてはいけないので、資金が多量に必要になります。

しかし、異証券口座クロス取引を前提にすると、信用売りだけでも建てられれば良いので、必要証拠金だけ各証券口座に入金しておけばよいので、1つの証券会社のみで絞った場合よりも、同資金でも一般信用在庫が出たときに瞬時に対応できる証券会社が増えることになります。

メリット② 一般信用在庫を確保しやすくなる

証券会社を問わないので、手数料の問題から競争率の少ない証券会社で一般信用売りを建てればよいので、一般信用在庫を確保しやすくなるといえます。
例えばカブコム証券なんかは品受け(現引き)品渡(現渡)に手数料がかかるため、優待クロス狙いの方からは敬遠されがちな証券口座です。
例えばカブコム一般信用売りの長期の場合、貸株料が2.25%(短期の場合5.85%となっているので注意)なので、楽天短期、SBI短期よりも金利は高くありません。
要はカブコムで売って、手数料の安い他証券会社で買いを入れれば、カブコムでの一般信用在庫の確保しやすさと、他証券会社での手数料の安さの2つのメリットを享受することができます。
一般信用売りだけカブコムで建てられることが多いことからカブコム証券は、「ウリコム」と呼ばれることもあるぐらいです。

メリット③ 優待クロスにかかる手数料を節約できる。

前述したように仮にカブコムで売り、現物買いを建てる時に単元50万以内の株であれば楽天証券・SBI証券等の50万以内現物手数料無料を使えば無料です。

詳しくは過去記事ご参照→SBI証券アクティブプランと楽天証券いちにち定額コースの違いと手数料無料枠フル活用方法

よって、現物のみ手数料無料の証券口座で手配すれば手数料の節約が可能です。

例えば下記のように売りをカブコム、買いをSBI証券とするとカブコムだけでクロスするよりも手数料節約が可能となります。

・売りポジション カブコム証券
一般信用売り→信用返済買い

・買いポジション SBI証券
現物買い(50万以内)→現物売り(50万以内)

デメリット① 優待クロス資金効率が悪くなる

上述したように、売りだけカブコムを利用する場合になるとカブコムには証拠金のみ預けておく形になるので現物余力が活かせません。その際、やや資金効率が悪化してしまいます。

例えばカブコムで100万の信用売りポジションを持っている場合、約30万円の証拠金が必要になるのですが信用売りだけのポジションを持っていると、このお金がいわゆる「死に金」になってしまうため、資金効率が悪くなってしまいます。

対策法としては、この場合、カブコムで現物手数料、品受け(現引)手数料をある程度払っても現物を入れてしまった方がパフォーマンスは良くなります。

仮に30万円の証拠金が必要な場合、株式ではたいてい時価の8掛けの証拠金率になるので、だいたい40万ぐらいの現物を入れておけば、40万の現物、100万円の信用売りといった複数のポジションを余力を余らせることなく保持することができます。ただし、あまりギリギリにし過ぎると証拠金不足になることもありますので、ある程度の余力は残しておくべきかと考えています。

デメリット② 優待クロス取引の管理が複雑になる

これは特に決済の時に生じる問題ですが、とにかく管理がややこしくなります。

一つの証券会社でクロス取引をしている場合、決済は現渡をするだけなので、そんなに手間はかかりませんが、異証券口座間の場合、それぞれの口座で反対売買が必要になります。よって必然的にミスも多くなります。特に優待銘柄が多い時の管理は要注意です。

デメリット③ 異証券口座クロス取引は確定申告が必須

異証券口座クロス取引をしていると、片方の口座では+50万、もう片方の口座では-50万なんてことが普通に起こり得ます。その際、確定申告をして損益通算しないと、+50万円の口座からのみ税金が徴収されてしまいます。そのため、異証券口座クロス取引をする場合、確定申告をすること前提で考えておくべきです。逆に言うと、確定申告したくなければ異証券口座クロスはやめておいた方が良いと言えます。

ただし、優待クロス取引をする際、ここでは詳しく説明しませんが、配当控除等の有利な税制もあるので、この機会に確定申告について勉強した方が長い目で見れば得をする可能性が高いと思います。

まとめ デメリットも多いが効率を考えると異証券会社クロスはメリットが勝る

以上、デメリットも多い異証券口座クロス取引ですが、うまく活用できれば優待クロス取引のパフォーマンスを上げるための大きな武器の一つになり得ます。

しかし、資金効率の悪化と確定申告の問題は工夫すればなんとでもなるのですが、管理が複雑になるのだけはどうしようもありません。私はエクセルで管理していますが、それでも毎月何かしらのミスを起こしています。

ただ、優待クロスに関してのミスは片方のポジションの決済忘れ、注文枚数違いなどなど、ミス=損失という訳ではないのである程度は目をつぶっています。というのも、逆に利益になる場合もありますし、長い目でみれば平均化されるだろうという風に考えていますし、上述したように異証券クロスのメリット類の方が大きいと判断しているからです。

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